岡山県青年司法書士協議会のブログ

岡山県青年司法書士協議会の日々の活動記録を公開しています

R3.4.17(土) 創立50周年記念式典・シンポジウム

 去る4月17日(土)、サンピーチOKAYAMAのピーチホールにて、下記のとおり創立50周年記念式典・シンポジウムを開催いたしました。

  今もなお新型コロナウイルスの感染拡大が続いている中で、本式典への参加について悩まれた方が多くいらっしゃったと存じますが、そのような中でご参加くださった皆様、ご参加は難しかったとしても気にかけてくださった皆様、心より御礼申し上げます。 

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(会場の様子)

 岡山青司協は昭和45年に創立され、令和2年度に50周年を迎えました。当初の予定では令和2年11月に湯原温泉で記念式典・祝賀会を開催する予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、日程の延期、会場変更、そして祝賀会の断念を経て、感染防止対策を徹底したうえでの開催を目指して準備を進めてきました。そして、当会において策定した「創立50周年記念式典の開催に関するガイドライン」に基づき、開催前日までに中止の基準を満たしませんでしたので、無事に開催の運びとなりました。

 

                次 第

(1)開会の辞

(2)会長挨拶

(3)来賓祝辞

(4)シンポジウム『岡山青司協の これまで と これから』

   第1部「これまでの岡山青司協」

    歴代会長によるパネルディスカッション

   第2部「これからの岡山青司協」

    ワールドカフェ形式による意見交換

(5)閉会の辞

(6)記念撮影

 

 第1部 これまでの青司協(歴代会長によるパネルディスカッション)

パネリスト:國貞繁樹 氏、人見一 氏、中桐達雄 氏、佐藤順一 氏、岩田豪 氏

コーディネーター:赤木智江 氏

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 第1部は、歴代会長5名のパネリストの皆様に、コーディネーターの赤木さんより主に4つのテーマの質問をして、会長を務めていた頃の活動の内容や当時の想いについてのお話や、全青司や本会との関わりという視点で考える岡山青司協の意義や独自性などについてのご意見等を窺うというものでした。質問の内容は、①自己紹介・会長を務めた頃の時代背景や青年会活動で印象に残っていること、②全青司との関わりについて、③本会との関わり・住み分けについて、④これからの岡山青司協に期待することです。

 パネリストの先生方が取り組んでこられた活動、例えば市民法律教室、大阪全国研修会での分科会参加、登記簿謄本証明手数料値上げ反対運動、全青司全国大会、高金利引き下げ運動、憲法をテーマにした中ブロ研修会、45周年記念冊子編集、反貧困キャラバンやホームレス支援、コロナ相談会、東京レインボープライドへの参加など(これはごく一部です)内容は多岐にわたりますが、当時の時代背景の中で、青司協として市民に対してできることは何かを真剣に考えたうえで様々な社会活動に積極的に取り組んでこられたのだという、活動をするに至るまでの経緯や想い、その経験を通して考える岡山青司協の意義等についての意見を聞くことができたことは、現在進行形で役員である立場で視野が狭くなっている自分にとって、とても大きな収穫でした。

 先輩方の活動に共通していることは、代書屋と依頼者から言われていたときからのメイン業務である登記業務とは別の活動に、まだ司法書士の認知度が低く、簡裁代理権もない頃からでも積極的に取り組んできたという点であると思います。すぐに仕事にならなくても、すぐに答えがでないようなことでも、社会に還元するため、市民のニーズに答え、困っている人を助けるため、さらには法制度をよりよくしていくために必要だと思うことに取り組んでいく、そのような姿勢があったのだと感じました。

 個人的に強く印象に残ったのは、人見先生の「やろうと思えばいくらでもできる。するかしないかの問題と思う。やるとなれば皆がサポートしてくれる。」という言葉や、中桐先生の「青年会は先々のことを考えるのではなく、人を助ける、目の前の人のために何ができるかを突き詰めてやっていって、突き抜けていったときに、やってよかったなという満足感や、社会的な成果が得られるのではと思っている。」「概念だけの戦いをやっても意味がなくて、具体的なイメージをもって議論することが大事。」という言葉で、自分自身が思い切った活動やそれに伴う議論を避けているなと感じていましたので、今の自分に刺さりました。

 また、父 國貞繁樹の、司法書士がほとんど対外的な活動をしていなかったという中で取り組んだ市民法律教室が今の岡大やロースクールでの授業につながっているので嬉しく思う、という話は、思い切って活動することが青年会の強みであって、それが当時夢だと言っていた成果にまでつながることもあるのだと思いました。

 また、佐藤先生が全青司の部員として各地で講師活動をされてきた中で、他会と比較して見る岡山青司協の特色についてのお話は、中にいると見えないことであり、他会では少人数で全国大会等を準備しているところもあって、岡山は人材に恵まれているということは発見でした。

 そして、岩田前会長は新型コロナウイルスの影響を受けている中でも、持ち前の柔軟さで完全オンラインでの中ブロ研修会及び総会の開催をすることができたことや、コロナ相談会に毎回参加されてきたということで、未だ続くコロナ禍で、今後もその姿勢を引き継いでいかなければと改めて思いました。

 

 第2部 これからの岡山青司協(ワールドカフェ形式による意見交換)

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 第2部では、まず各テーブルでテーマについて意見を交換し(第1ラウンド)、その後、各グループに1名いるホスト(実行委員)を除いた者が「旅人」として別のテーブルへ移動してそこで第1ラウンドのテーブルで出た意見を共有し合った後(第2ラウンド)、また元のテーブルに戻って旅人が第2ラウンドで聞いた意見の中で、元のテーブルでまだ出ていなかった意見を共有する(第3ラウンド)という流れで行われるワールドカフェ形式での意見交換がされました。テーマは、「司法書士が目指すもの」と「岡山青司協が目指すもの」です。

 まずは、ワールドカフェ形式についてですが、この形式での意見交換は初体験だったのですが、他のテーブルの意見をまんべんなく短時間で共有できたので、このワールドカフェ形式はとても画期的だと思いました。

 そして、意見交換の内容についてですが、やはり人が集まり話し合うことで自分の考えていなかった意見が沢山出てくるものだなと思いました。出た意見をほんの一部ですがご紹介させていただきます。

 ①「司法書士が目指すもの」(「岡山青司協が目指すもの」と共通するもの有)

  ・市民としての身近な法律家、相談相手

  ・市民の役に立つ、任された仕事をしっかりこなす

  ・認知度をあげる

  ・他士業との交流・協調

  ・法手続きの専門家として法的紛争予防をする

  ・人権擁護                       など

 ②「岡山青司協が目指すもの」

  ・問題提起

  ・考える前に思い切って活動すること

  ・フットワーク軽く時代に応じた内容、市民が必要とする活動

  ・自分自身のできないことを知ること、多くの仲間づくり

  ・現時点で業務(仕事)につながらないことでも興味をもったことに取り組む

   ことができる環境づくり                など

  終わりに、全体を通しての感想ですが、このような状況の中で、準備を一生懸命にしてくださった実行委員の皆様、そしてご参加くださった皆様のおかげで、本当に良い式典・シンポジウムになったと思います。第1部でパネリストの皆様が熱く語ってくださったおかげで、第2部の活発な意見交換につながったのではと思います。私自身、周年行事に参加するのは初めてで、どのようなものか分からない状態でしたし、コロナ禍での開催ということでどんな雰囲気になるのだろうと不安もありましたが、終始活発で、和やかな雰囲気であったと思います。そして、皆で集まって色んな方の意見を聞き、その上で自分の意見を考え、共有していくことが、組織でエネルギーをもって活動するためにはとても大事なことであると感じました。

 最後に、実行委員の皆様、パネリストの皆様、本当にお疲れ様でした。ありがとうございました。そして改めてご参加くださった皆様や気にかけて声をかけてくださった皆様も本当にありがとうございました。

 今後とも岡山青司協をよろしくお願い申し上げます。                                                    

                            (会長 國貞智子)

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(集合写真)